2022
21
Sep

円筒分水とうまいもん

4つの円筒分水と絶品焼きそば

円筒分水全国版マップの九州辺りを眺めていて小倉競馬場近くに円筒分水があるのを見つけ、それが今回の遠征のきっかけになりました。十数年ぶりに小倉競馬場で夏競馬を楽しみ、夕方にやってきたのがこの小倉南区の円筒分水です。小倉競馬場からモノレールの駅で3駅。降りて目の前の国道を歩くこと数分。

道路の中央分離帯に相当する場所にあり、とてもアクセスはいいのですが、道路脇にあることからか柵の金網が非常に高い。これは金網の隙間にコンデジのレンズを通して複数枚撮影して合成したものです。大きさは結構大きめで、地面より低い位置にあって高低差が無い平べったいイメージの円筒分水です。この日はゆったりめに水が流れており、あちこちに魚が元気に泳いでいてのんびりとした雰囲気を楽しめました。ただ、国道沿いなので音は結構しますね。

その日は久しぶりの小倉を飲み歩き、一泊してからいよいよレンタカーで円筒分水巡りに出発です。目的地は大分・宇佐の4つの円筒分水。これらは1960年代からの大規模灌漑事業で作られたもので年代は全て一緒。造りも一緒かと思ったら、それぞれの土地で色々特徴があったり共通点があったり4つを巡るのがとても楽しいです。また、それぞれほぼ等間隔で四角形な配置でちょっと移動すれば次に行ける距離感なので円筒分水巡りとしてはいいコースです。

北九州市から来たのでまずは天津円形宇分水赤尾円形分水と順番に巡り、3つめにたどり着いたのがこちらの葛原円形分水。4つの円筒分水の中で唯一住宅地のど真ん中にある円筒分水です。なにせ普通の住宅地の道路の横にあるので、場所も狭くちょっと離れた場所に車を停めて眺めてきました。こういう所ででかい一眼レフで写真を撮るのって結構恥ずかしいんですよね。

そして4つめはこの中では一番有名な上乙女円形分水です。さっきとはうってかわって田んぼのど真ん中。大きさも大きくて結構迫力のある円筒分水です。ここは水を分けるまともなスリットがなく水の区分を左側のブロックなどで仕切っていて、結構自由に配分比を変えられそうです。昔のような厳しい水争いというのは現在では起こりにくいのかもしれません。おおらかでいい感じではありますが、円筒分水の本質を考えるとちょっと残念だったりもします。あと道路沿いなのもあってかゴミが結構浮いていたりしてるのもなぁ。(写真ではAdobeの魔法で消しています)

順調過ぎるほど順調に巡ってしまったために、結構それぞれの円筒分水をじっくり見たのにまだお昼前。それならと大分ドライブで国東半島横断に向かいました。国東半島は丸い形で、両子山を中心とした火山地形でそこから放射状に11の谷があるというダムやら渓谷やらがあちこちにあるドライブルートとしても面白いコースです。そこを一気に横断し、別府湾側に出てまず最初のうまいもんを食べに道の駅くにさきへ。ここは豊後水道でとれた太刀魚が有名で太刀魚の蒲焼きが名物なのですが、それより店の中で売っていた太刀魚寿司が身が締まってて美味しかったです。

そして今度は海沿いを南下し国東半島の南側を高速でぐるっと回って山を眺めつつ、宇佐に戻って近くの今日の宿泊地、中津に向かいます。
中津に来たのはとあるお店が目的です。今回の遠征の裏の目的の一つでもある焼きそばを食べるためです。そのお店の名前は「想夫恋」。昔小倉の駅の中にあり小倉競馬場に行く度に食べていた懐かしの味、でもそれ以上に自分的な焼きそばナンバーワンがこの想夫恋の焼きそばなのです。まさにミシュラン★★★のお店。(ミシュランの三つ星は「そのために旅行する価値のある卓越した料理」という意味です)

そしてお目当ての焼きそばがこちら。

このお店は本店が日田にある「日田焼きそば」のお店です。その特徴は、茹でたての生麺を焦げ付く寸前まで焼きあげ、豚肉、もやし、ネギなどにさっぱりとしたソースをからめた正に炒めるのではなく「焼き」そば。このお店では茹で上がった麺をすぐ横の鉄板にあげて水分を飛ばしつつまさに焼きを入れ、あっさりとしたソースをその麺に吸わせて味を行き渡らせる。この焼き方が技ありです。それにシャキシャキのもやし、肉を合わせていただく絶品の焼きそば。このお店横浜にも一店ありますが、これは東京ではほぼいただけないこの地域だけのうまいもん。

今回は上に卵を落として。
念願の一杯をいただいて、大満足の一日でした。

【ここに出てくる円筒分水】小倉南区の円筒分水(福岡県)/天津円形宇分水/赤尾円形分水/葛原円形分水/上乙女円形分水(大分県)

【今回のお店:道の駅くにさき/想夫恋 中津店

 

 
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